講習概要
本講義では、現在の日本の学校教育の状況変化を踏まえつつ、学習指導要領を教師としてどのように理解し、判断し、実践していくかについて考えていきます。
具体的には、3つの柱で講義を進めていきます。
一つ目には、 現代日本の教育の特徴を「学力」という言葉を切り口に示していこうと思います。2000年に入ってから日本のみならず国際的に影響を与えてきたPISA調査について、そのコンセプトや明らかになったデータから、日本の子供の学力状況を見ていきます。また、PISA後の教育課程政策や教育実践がどのように変質してきたのかをデータを基に押さえていきたいと思います。さらに、各種の学力調査で明らかにされたきた日本の子どもの学力格差の深刻な状況、特に学力格差とその背景を解説していきます。
二つ目の柱は2017年(高校は2018年)改訂の学習指導要領の特徴と実践的な課題について検討していきます。学習指導要領と学校で編成する教育課程との関係について原理的な解説をしたのち、アクティブ・ラーニングやカリキュラム・マネジメント、学習評価といった学習指導要領改訂のポイントとなっていることがらについて、実践する際の諸課題を示したいと思います。
三つ目には、以上を踏まえて、教師が主体的な授業を創るとはどういうことかについて提案していきたいと思います。
履修認定対象職種 | 主な受講者(学校種,免許職種) | 教科 | ||||||||
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- | 幼 | 小 | 中 | 高 | 特 | 養 | 栄 |
講習内容
第1回 学力調査と教育課程—PISAからみえる日本の子どもの学力—
第2回 学力格差の現状と課題
第3回 「学力形成」の語られ方から教育課程づくりの動向を考える
第4回 教育課程と学習指導要領
第5回 「アクティブな学び」の本質を考える
第6回 学習評価
第7回 主体的な教えと学びの創造―学習指導要領を踏まえた授業の方向性—
講師
竹川 慎哉(愛知教育大学 教育学部 准教授)
講習形態
- 時間数:6時間
- 対象地域:全国
- 実施形態:インターネットを利用したe-Learning、1回は45分(小テスト込)
- 修了認定の方法:筆記試験(試験時間は30分)
その他、連絡等
インターネットを通じて、パソコンで学習します。受講するためには、パソコンを所持し、インターネットを利用できる環境が必要です。インターネットが利用できるのであれば、受講時間、受講場所は問いません。いつでもどこでも学習できます。
具体的な学習方法等については、受講方法を参照してください。